2人の孫の世話に追われています。娘は、私に任せっきりです。自分の体がつらく、いつまで続けられるか心配です
昨年、2人めの孫が生まれました。娘夫婦は、幸い近くに住んでおり、かわいい孫に毎日のように会えるのはうれしいのですが、娘が仕事に出るようになってから、孫の世話をほとんど私に任せきりのような状態になっています。
昼間は保育園に預けているのですが、保育園のお迎えから、晩ご飯が終わる頃まで、私がほぼ1人で、2人の孫の面倒を見ています。
最近、私も腰痛が悪化し、体もけっこうつらいものがあるのですが、娘も仕事が忙しく、「もうちょっと早く帰ってきて」ともなかなか言えません。娘の夫はさらに帰りが遅いようです。
これから先、自分の体のことも考えると不安が募ります。どのようにすればよいでしょうか。
孫育てしている祖父母に、私たちの社会が忘れている言葉はないでしょうか
最近は、夫婦共働きが増え、その分、おじいちゃん、おばあちゃんが孫育てに駆り出されることが増えてきています。統計によれば、孫の世話を頼まれた経験のある人は、祖父が59.8パーセント、祖母が73.0パーセント、同居や家が近くの祖父母では、8割以上にのぼり(第一生命経済研究所調べ)、今や子育てにおいて、祖父母の協力は、なくてはならないものといってもいいでしょう。
そんなご時世を反映してか、自治体などでも、「孫育て手帳」などのハンドブックを作り、祖父母の子育てを支援している所も少なくありません。
そういうパンフレットには、たいてい「昔の子育てと今の子育てはここが違う」「親の子育てをねぎらうことが大切」などと書いてあります。
もちろん今どきの子育てを知ることは大切ですし、親をねぎらうことも大切です。ただ私はそこに、一番大切なことが、往々にして欠けていることが気になっていました。
それは、頑張って孫の世話をしてくれている、祖父母へのねぎらい、感謝の言葉です。
今の祖父母はまだまだ若い、元気だといっても、20代、30代の体力ではありません。数時間、元気な孫の世話をしているだけで、くたくたになってしまいます。腰痛や肩こり、めまいや動悸と闘いながら、常用している薬も5つや6つではないと思います。
すでに自身の子育てや務めも立派に果たし、本来なら悠々自適で暮らしてもいい年代です。それでも、孫や娘・息子のためと思って、今も体にむち打って、頑張ってくれているのです。
その祖父母に対して、まず地域みんなが、「ありがとう」「孫が元気に育っているのも、じいちゃん、ばあちゃんのおかげだよ」と伝えていくことが必要ではないかと思うのです。
(『月刊 人生の目的』令和6年8月号より一部抜粋)
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