独り暮らしで、周りに頼れる人がいません
高齢者で独り暮らしをしています。できるだけ周りの人に迷惑をかけないようにと、自分のことは自分でやってきました。しかし、これから先、病気をしたり、体力が衰えたりした時に、頼れる人がいないので不安です。
孤独死のニュースも時々目にしますが、自分もそうならないともかぎりません。
地域や近所の人たちと、どのような関係を築いていけばいいでしょうか。
今や、孤独死は、高齢者だけの問題ではなくなっています
超高齢社会の到来と、地域のつながりの希薄化によって、現在、「孤独死」が、大きな社会問題になっています。
「孤独死」とは、誰にも見取られずに、独りきりで亡くなることですが、特に独り暮らしの高齢者が、亡くなってしばらくしてから見つかるケースが増えています。
ニッセイ基礎研究所によると、現在その数は、年間約3万人といわれています。しかも、今後さらに増えるだろうと予測されています。
近年は、結婚しない若者も増え、2030年には、三世帯に一世帯が単身世帯になるといわれています。
ですから、孤独死予備軍となると、おそらく1,000万人を下らないのではないかともいわれており、今や孤独死は、高齢者だけの問題ではなくなっているのです。
孤独死をなくすためには、人と人とのつながりを作り直す取り組みが必要
「孤独死」の背景には、当然ながら、「孤独」の問題があります。
「孤独」と「独り暮らし」は必ずしもイコールではありません。独り暮らしであっても、家族と連絡を取り合ったり、地域の人と交流したりしている人は、「孤独」とはいえないでしょう。
○独りで生活していて、ほとんど誰とも交流がない。
○家族と連絡を取るとしても、一カ月か二カ月に一度。
○今日一日、誰とも話をしなかった、ということも珍しくない。
それがいわゆる「孤独」だと思いますが、そういう暮らしは確かに人に迷惑はかけていないかもしれませんが、決して人として幸せな状態とはいえないのではないでしょうか。
(『月刊 人生の目的』令和6年10月号より一部抜粋)
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