【愛憎違順】燃え盛る愛と憎しみの炎

7月号からの「煩悩」の解説を続けます。

煩悩とは、私たちを苦しませ、罪を造らせる心です。釈迦は、私たちに次から次へと苦しみがやってくる原因は、自分の中にあると教えられています。煩悩という心のために、苦しんでいるのです。

先回、解説した欲と怒りと関係の深い、「愛憎違順」という言葉についてお話しします。これは、一言で言えば、誰にでもある「好き嫌い」の心です。

仏教では、欲の心を「貪愛」、怒り憎しみの心を「瞋憎」ともいいます。その二つを合わせた「貪愛・瞋憎」を、略して「愛憎」というのです。

「違順」の「順」は、「自分の思いどおりになること」であり、その反対を「違」といいます。

まとめると「愛憎違順」とは、「自分に従う者は愛し近づけるが、反する者は憎み遠ざける」ことをいうのです。

愛と憎しみが常に渦巻いている本性を照らし出された親鸞聖人(しんらんしょうにん)は、左のように告白されています。

(意訳)
煩悩は盛んに動き、その数には限りがなく、全身に満ちている。
自分に従う者は愛し近づけるが、反する者は憎み遠ざける。
そんな心が、高く大きな山ほどある。

(『月刊 人生の目的』令和7年8月号より一部抜粋)

80ページ/A4変型

定価:700円(税込)


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