「生きる」とは、「信じる」こと

この連載で、すでに述べたように「生きがい」とは、自分の人生に意味や価値があると感じさせてくれるものをいいます。その「生きがい」を8とおりに分類し、吟味してきました。5番めまでは自分だけの楽しみ、6番めと7番めは他者とのかかわりで感じる喜びです。

8番めとして、神に従うことが生きる意味だと信じることが挙げられます。

本連載のテーマは、「生きがい」と「人生の目的」の違いであって、宗教全般を論ずることではありません。ですからこの章では、「一神教」といわれる、「万物を創造した唯一絶対の神が存在するという信仰」だけを取り上げます。キリスト教もイスラーム(イスラム教)も、ユダヤ教から派生した宗教であり、これら3つはいずれも、ヤハウェという名の神を崇める一神教です。

「神」を英語では「ゴッド」、アラビア語では「アッラー」といいます。ゴッドもアッラーも、言語が違うだけで、意味は変わりません。クリスチャン(キリスト教徒)が祈る神がゴッドで、ムスリム(イスラム教徒)が信奉する神がアッラーだと誤解されがちですが、実際は両者とも、信仰している神は同じなのです。

2020年の推計によると、当時の世界人口約78億人のうち、クリスチャンは約23億人、ムスリムは約20億人でした。2つ合わせると、ゆうに半数を超えます。日本では、山や川、海などの自然から動植物に至るまで、あらゆるもの(森羅万象)に神が宿ると信じられてきました。そのため「神は唯一」という思想には、なじみがありませんが、世界に目を向ければ、2人に1人が「一神教」なのです。日本は少子高齢化が進んで深刻な人手不足となり、外国人労働者の受け入れが急増しています。これからの時代、宗教に無関心ではいられません。

「自分は無宗教だから信仰や信心とは無縁だ」と思っている人もあるでしょう。ですが、宗教を信じるだけが信仰ではありません。『日本国語大辞典 第二版』(小学館)で「信仰」の語を引くと、まず「神や仏などを信じとうとぶこと」と解説されていますが、2番めの意味として「一般的に、信頼して疑わないこと」と書かれています。人や学問を信頼することも、「信仰する」と言うのです。そういう広い意味での「信仰」なら、誰もが持っています。

私たちは何かを信頼しなければ、一日たりとも生きてはいけません。会社勤めの夫を例に挙げましょう。

(『月刊 人生の目的』令和8年3月号より一部抜粋)

88ページ/A4変型
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