なぜ、あの人は感じがよいのか
利他の精神こそ大切
突然ですが、感じのよい人、上品な人の特徴は何でしょうか。例えば、次のような言動が考えられます。
《上品なふるまい》
・姿勢がよい
・礼儀をわきまえている
・服と髪が清潔
・持ち物が整理されている
《上品な言葉遣い》
・きちんとあいさつをする
・誰に対しても丁寧な言葉を使う
・落ち着いて話す
・うわさ話や悪口に加わらない
これらは体と口の行いに関することであり、いずれも身につけたい事柄ですが、もっと大事なのは人間性です。心を磨かず、上品ぶるだけでは逆効果でしょう。では、上品な人の心とは、どんな心なのでしょうか。
それこそ「利他」の精神なのです。他人への気配りがなく、己の欲を満たすことしか考えていない人は、「下品」「卑しい」と言われてもしかたがないでしょう。
前号で述べたように、人間の本性は我利我利(自己中心)です。その本性のまま動いている現代人の考え方を表す、「三だけ主義」という言葉が登場しました。「今だけ、金だけ、自分だけ」という、さもしい思想です。
「今だけ」楽しければよいと思って、目先のことしか考えていない人が、いかに多いことでしょう。人生を海で泳ぐことにたとえるなら、目の前の丸太や板切れにつかまって、ホッと一息つくことしか考えていないようなものです。そんなものにすがっていても、やがて思わぬ方角から波が襲ってきて、丸太はひっくり返されます。すると海に投げ出されて、潮水を飲んで苦しまなければなりません。次の丸太にすがっては、また裏切られを繰り返すうちに、最後は力尽きて、手に入れたもの一切を置いて、ただ一人、海底に沈んでいかなければならないのです。
やがて死ぬのに、なぜ生きるのか。これこそ万人が解決しなければならない大問題なのですが、今を楽しむことしか考えていない、刹那的な人が多いのです。
そんな現代人の求めている丸太の代表格は、何といってもお金でしょう。やることなすこと金目当てですから、もうかる話なら喜んで聞きますし、もうかることなら進んでやります。ですが、お金にならないことには、関心もなければ、動こうともしないのです。
「金だけ」しか頭にない人は当然、「自分だけ」の幸せしか考えていないでしょう。心配するのは、せいぜい自分の家族や会社のことまでで、無関係の人々、まして動物や環境のことなど、気にもかけません。
そういう「自分だけもうかればよい」という我利我利亡者がしのぎを削り、強者が弱者を食い物にする世界が、資本主義社会です。身勝手な人間の欲望が、地球を滅ぼそうとしています。その反省から、人類救済のキーワードとして、「利他」が注目されているのです。
(『月刊 人生の目的』令和8年2月号より一部抜粋)

88ページ/A4変型
定価:700円(税込)
続きの主な内容
・「どろぼうネズミ」と呼ばれた少年
・人間関係には2とおりある
・二種の利他とは
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