何かに「依存」しなければ、人は生きていけない
生きがいとは、しばらくの間楽にしてくれるもの

人生の大海に、波は絶えません。会社に入れば、そこには上下関係、指示系統があります。社の方針やルールに従い、仲間と協調しつつ、成果を出さなければならないのです。苦手な上司や、思いどおりに動いてくれない部下、むちゃな要求をしてくる顧客に対しても、上手に対応しなければなりません。同僚から嫉妬されたり、陰口をたたかれたり、無視されたりと、子どものイジメのような仕打ちを受けることもあります。給料を上げようと思ったら、そんな息苦しい戦場で、ライバルと張り合わなければならないのです。いつ誰が心身の健康を損なっても、おかしくないでしょう。
生きづらさに押しつぶされそうな時、ホッと一息つかせてくれるものが「生きがい」です。人それぞれ、嫌なことを忘れさせたり、生きる苦しみを和らげたりしてくれるものがあるでしょう。例えば出勤前のコーヒー、休憩時間の雑談、帰宅後のお酒、就寝前に映画・音楽・読書を楽しむ、休日の旅行やスポーツ、たまに家族や恋人に愚痴を聞いてもらう……などです。私たちが絶望せず生き続けられるのは、それら大小さまざまな生きがいのおかげでしょう。
海でおぼれかけている人が、近くに浮く板切れにつかまることができれば、一時、楽になることができます。反対に、すがる物がなく、ひたすら塩水をかぶってむせぶだけだったら、「いっそ死んで楽になりたい」という考えすら、頭をよぎるのではないでしょうか。
水面に浮かぶ物につかまれば楽に泳げるように、生きがいとは、しばらくの間、生きるのを楽にしてくれるものなのです。
(『月刊 人生の目的』令和7年11月号より一部抜粋)

80ページ/A4変型
定価:700円(税込)
続きの主な内容
- 依存とは「頼ること」
- 依存症は脳の暴走 より大きな快楽を求めて
- なぜ少女は、リストカットを続けたか
全文は本誌をごらんください。
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